小売|ヴィレッジヴァンガード

「遊べる本屋」が大切にする“遊び心”を、AITRIOSとデジタルサイネージが支える

遊び心あふれる書店で、テクノロジーが果たす役割

「遊べる本屋」をコンセプトに全国展開する人気書店・ヴィレッジヴァンガード。1986年の創業以来、ユニークな商品構成と、記憶に残るインタラクティブな買い物体験で、多くのテック志向なファンを魅了してきました。

そんなヴィレッジヴァンガードが次に目指したのは、実店舗におけるテクノロジー活用の新たなスタンダードづくり。その一歩として、AITRIOS™上で動作するリテールサイネージソリューションを導入しました。

店内コンテンツの「見られ方」をデータで把握

同社が取り組んだのは、新商品やセール情報を発信するデジタルサイネージが、どれだけ来店客に届いているのかを定量的に把握すること。

「どのコンテンツが好まれているのか」「どう改善すればもっと見てもらえるのか」——そうしたインサイトを得ることで、店舗体験の質をさらに高めることを狙いとしました。

AITRIOSを活用することで、サイネージ前に立ち止まった人数や視聴時間といった“視聴指標”を、画像ではなくメタデータとして取得可能に。これにより、クラウドの負荷を抑えつつ、412名の従業員にも扱いやすいシンプルな運用を実現しています。

インタビュー|営業企画室マネージャー 矢頭周汰さん(ヴィレッジヴァンガード株式会社)

以下に、日本語で行われた対談内容の書き起こしをご紹介します。

ヴィレッジヴァンガードの店舗外観

Sony:店舗にデジタルサイネージを導入した理由を教えてください。

矢頭氏:サイネージは、幅広い年代のお客様にヴィレッジヴァンガードの魅力を伝えるために導入しました。イベント情報や商品紹介、特典などを楽しく、わかりやすく発信できるツールだと考えています。

店内に設置されたデジタルサイネージを見ている来店客

渋谷区にある旗艦店でのAITRIOS導入事例

Sony:AITRIOSで特に改善したいと考えたポイントは?

矢頭氏: お客様に楽しんで見てもらえるコンテンツをつくるには、どんな内容に関心が集まっているかを把握することが不可欠です。ただ、サイネージを設置するだけでは、「見られているかどうか」がわかりません。そこで、視聴状況に関するより具体的なデータが必要だと考えました。

Sony:デジタルサイネージの改善にAITRIOSを選んだ理由は何ですか?

矢頭氏: 大きく3つの理由があります。

1つ目は、カメラのサイズが非常に小さいこと。 お客様やスタッフの視界を妨げず、売場の雰囲気にもなじみます。

2つ目は、ソニーのプライバシー保護への配慮です。

今の時代、プライバシーへの関心は非常に高まっています。AITRIOSでは、撮影した映像をカメラ内でメタデータに変換するため、個人を特定できる情報は一切収集しません。お客様のプライバシーを尊重しながら、視聴データを取得できる点が魅力でした。

3つ目は、「実際に見られているかどうか」が数値で分かることです。スクリーン前にどれくらいの時間立ち止まったかなどのデータが取れるようになり、どのコンテンツが好まれているかを定量的に評価できるようになりました。

Sony:今後、AITRIOSをさらに活用することで、どんな展開を考えていますか?

店舗内でインタビューに応じるヴィレッジヴァンガードの矢頭氏

店舗内でインタビューに応じるヴィレッジヴァンガードの矢頭氏

矢頭氏: 今回の導入により、視聴状況の把握だけでなく、コンテンツづくり全体の質を上げていける可能性が見えてきました。今後はAITRIOSの分析結果をもとに、もっと楽しい店内体験づくりに取り組んでいきたいと考えています。

※従業員数は2023年末時点でヴィレッジヴァンガード社が提供した情報に基づきます。